湯の丸山～角間山

	地蔵峠の広い駐車場は平日のためか閑散としていた。スキー場のゲレンデの急斜面をゆっくりと歩き始めると、放牧された牛たちが朝の食事の真っ最中だ。恐々とその脇を歩く私たちを全く無視しているようだ。
	前方に明るく伸びやかな草原の湯の丸山の頂が見えた。雲は全く見当たらない。山頂の展望に心は逸るが、オヤマリンドウやマツムシソウの花に引き止れてしまう。
鐘の広場	スキー場を登り上げると林道からの合流点に遭難防止の鐘の広場がある。オヤマリンドウの濃い紫の花が目に付く。夏の名残のハクサンフウロ、ウメバチソウの姿もある。ハクサンフウロの葉は真っ赤に紅葉し、薄紫のマツムシソウは花盛りだ。
オヤマリンドウ　　　　　　ワレモコウ　　　　　　　　　　　マツムシソウ　　　　　　　　　フウロの葉の紅葉
山頂に近づくに従い、小さな黄色のイワインチンが目を引く。周辺にロープが張られ、イワインチンの自生地の保護地域だ。イワインチンのこの大集落はなかなかお目にかかることが無い。思いがけない自生地にとっても得した気分になった。
中腹からイワインチンと四阿山　　　　　　　　　　　　　　　　　　オヤマリンドウと四阿山
	期待通り山頂からの眺望はワンダフル！！北アルプスの主峰が勢ぞろいして私達を出迎えてくれた。八ケ岳にちょっと雲が纏わりついていたが、しばらく展望を楽しみ、コーヒータイム。
烏帽子岳のかなたに槍ヶ岳、穂高連峰五竜岳、鹿島槍ヶ岳、剣岳　唐松岳から白馬岳　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　浅間山
後ろは四阿山	県境の稜線を角間山に向った。角間峠まで針葉樹と笹に覆われた薄くらい急斜面は、ジメッとして滑りやすい。角間峠からジグザクの登山道は歩きやすく、山頂にはワンちゃんを連れた女性が一人休憩しているだけだった。
	角間山頂から左が湯の丸山、右に烏帽子岳
	昼食後、往路を戻るが、帰りの登りは本当に辛いが、今週末の北アルプス裏銀座コースに備え、これくらいでへたばっててはいられない。午後になると槍ヶ岳の姿を残し、アルプスの峰々は雲のかなたに消えていた。