皇海山・鋸山
(2143m) (1998m)
2010.6.13(日)
1996.5.25 皇海橋からピストン |
以前訪れたのは長い栗原川林道の砂埃を浴びながら皇海橋からでした。
まだ沢筋に残雪があり、不動沢コルから鋸山を眺め、その厳しそうな姿に圧倒されました。
山頂で1時間30分ものんびりしたこと位の記憶しかありません。
今回は国道122号線のくろほね道の駅を通過し、直ぐに下田代の信号を左の
県道62号沼田大間々線に入ります。
いつも足尾、日光方面に向かう渡良瀬渓谷沿いの道を通りますが左は山また山だと
思ったら、とんでもなく良い道が沼田へ通じていました。
集落もあって、山中にスパゲッティのお店まであって驚きの道でした
更に、驚いたのは根利からすかい橋まで栗原川林道と変わらずのダートな道です
いつ落石があっても不思議は無い山の斜面の下を通過します
10数年前と違って登山口のすかい橋には駐車場は広くトイレまで設置されてありました。 やはり休日の100名山はハイカーが多いです マイクロバス、一般の登山者の車がすかい橋の両サイドにいっぱいでした。 |
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沢沿いの道は小鳥のさえずりと小滝の音が清々しく 響いています。 芽吹いたばかりの木々の緑は目にやさしく 映り、原生林に包まれ深山の雰囲気が漂っています。 先日の四阿山と同様に静寂な原生林の山は平日の 登山者の少ない日に寡黙に歩きたいと思います 登山道はよく整備され笹の刈り払いもされ、ピンクの テープが目立ちます。 |
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小さな沢を幾つも渡り返します。 沢は幾筋もあり、水が豊富でさすが渡良瀬川水源の 山に納得です。 |
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中間地点は広くて休憩に最適地です。 もう、中間地点?最近ロングコースを歩いている ためかちょっと物足りなさを感じます。 周りのカラマツの新緑が一際素晴らしい! 新緑の時期はいつも緑の種類の多さに驚きます この平坦地の片隅にワチガイソウの小さな花が ひっそりと咲いていました。 |
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ワチガイソウ |
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不動沢のコルに近づくに従い傾斜がきつくなります 樹林の中の道は展望も無くまだ花も無くただ、ひたすらの登ります。 |
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不動沢のコルに到着です。 初めての展望は目の前の峻険な尾根、 鋸山が圧巻です。 右端のピークが庚申山から続く尾根、鋸山の山頂です。 登高意欲をそそられます。 |
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この山での遭難は結構多いらしい。 ここも下ってくると直進して道迷いになるような 場所でした * 自分の能力と引き返す勇気 * 迷ったら歩き回らず救助を待つ このような遭難防止の看板がありました 100名山で登山道もしっかりしていますが、ちょっとした ことで遭難につながることがあります。 気をつけなければ・・・・・ |
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オオシラビソ、笹の生い茂る道を分け入り 最後の急登をひと踏ん張りで山頂直下の青銅の剣。 針葉樹の中で薄暗い中にありちょっと見落としそうです。 ルートは足尾銀山平から入山し、庚申山から鋸山を 経由するのが正規のルートです。 信仰の山、庚申山の奥の院がこの皇海山になるそうです。 今や100名山ブームでらくらくコースの不動沢コースが 人気で入山者が多いようです。 |
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山頂は2等三角点があり、展望は樹幹越しに 日光白根山がうっすらと見える程度です。 100名山でもあまり人気が無い山らしいです。 ランチタイム後下山は往路を戻ります。 |
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下山になるとこんな急だったのでしょうか?と 再びロープを頼りに慎重に下ります。 |
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鋸 山 不動沢のコルに到着。目の前の鋸山は魅力があります リーダーは鋸山まで往復1時間10分だよ。さりとて行きたい人はいいですよ。とは言ってくれません。 休憩時間がかなり過ぎた頃、行きたい人は行って来てもいいですよ。 私の気持ちは既に下りモードになっていましたが どうしよう?どうしよう?メンバーたちを1時間あまりも待たせては? でも、この山はこれが最後かもしれない、今日のチャンスを逃がしたくない! 済みません!行かせて頂きます! 他に2名の同行者が現われ、それ行け!!鋸山へ! |
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コルから樹林の中に入り、2,3分の所にシャクナゲが 咲いていました。思いがけない花の出現に3人は大喜びでした 小さなピークを越えると、いよいよ山頂直下の 岩場です。皇海山で出会ったT山の会のメンバー10名ほどが岩場を下ってきます。 私はコルで待つ我々の仲間も気になりますが 「ごゆっくりどーぞ・・・・・」 ちょっと一息入れるのに都合よかったかもしれません。 ここは慎重に通過したい所です |
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長いロープを登り終わると目の前にイワカガミ、 ミツバオーレンが出迎えてくれました。 地味なミツバオーレンはきつい登りから開放された 私には星のように美しい見えました。 そしてシャクナゲの群生です。 後が皇海山の山塊です。 慌てたわけでもないですが、展望写真を写して 無かったのがとっても残念です。 |
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3人で交替で写真を撮りあい展望を楽しみ下山しよう としたら私たちが追い越してきたきた四人が 現われたので 3人揃ってハーイ、ポーズ!! |
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下山は長い岩場を慎重に下ります この下の岩場から不動沢のコルで待つメンバーたちの 姿が米粒のように見え、手を振る姿が確認できました。 「ヤッホー!!」 |
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急な岩場を慎重に下り終えメンバーたちの待つ 不動沢コルへ一気に下ります。 登りの途中で踏み跡が二つに分かれて、下山は 注意が必要かとチェックを入れておきました。 やはり枯れ沢に入り、オオカメの木が真下に 見えたので おや?直ぐに引き返しちょい危なかったです。 |
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メンバーたちの笑顔に迎えられホッとしました。 ありがとう!お待ちどうさまでした! 無事に行ってきました! 感謝、感謝でーす! お陰さまで私にとって大満足の山行になりました。 |
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再びコルから登山口に向かい急な道を下ります 同じ道でも往路と違った景色が広がっています |
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ウスバサイシン |
コミヤマカタバミ |
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地味な小さな花たちに見送られ無事に下山しました 帰路の林道で若い鹿が2度も車の前方を横切り 鬱蒼とした林に消えていきました。 帰路の車中、メンバーたちは、やまぶどうの木に目が向いていましたが左の斜面は今にも崖崩れが発生しそうで早くこんな危険地帯を通過したいとハラハラドキドキの私でした。 林道を覆う鮮やかな緑のトンネルの下を リーダーの巧みな運転で無事に帰宅しました。 |