五竜岳〜鹿島槍ヶ岳
2008.8.17〜8.19

コースタイム
  17日 八方池山荘8:30→唐松小屋12:25→五竜山荘14:50 (泊)
  18日 五竜山荘5:20→五竜岳山頂6:20→北尾根の頭8:40→口ノ沢のコル9:15→キレット小屋10:30〜11:00
      →鹿島槍北峰12:50→鹿島槍南峰13:45〜14:00→布引山14:45→冷池山荘15:40 (泊)
  19日 冷池山荘5:45→爺ヶ岳7:05→種池山荘(7:35〜8:00)→ケルン→扇沢バスターミナル10:30

八方尾根から何度、五竜岳のどっしりした威厳ある姿を眺めたことか。
いつか山頂に立ちたいと思いながらなかなか夢がかなえられず、やっと実現する。
天気予報は前日になりコロッと雨マークに変わってしまい、
やれやれ今回も実現ならずかと諦め気持ちで八方へ向かった。


駐車場で身支度をするが、いきなりの合羽の着用だ。意気消沈しゴンドラ、リフトを乗り継ぎ八
方池から歩きだすが、私の足の運びはいまいち活気がない。あたりは白い靄に包まれている
が八方池周辺は観光客で賑やかである。この辺りから白馬三山や五竜岳の眺望が素晴らし
いのに全く姿は見ることが出来ない。登山道の傍らに次々に現れる高山植物に慰められなが
らようやく唐松山荘に到着した。
30年前にこの唐松山荘に宿泊したのが私のアルプスデビューだった。そのときもこんなガスの
中で山頂は視界が悪かった。小屋の管理人は明日は天気が回復すると言う。摂り合えず五竜
山荘まで足を延ばすことにした。

八方池に白馬三山の姿は見ることが出来ない。ここまで大勢の観光客と一緒だった。

だが、この先は華やかに咲き競う花たちとずっーと一緒になる。

  

   

  

特に多かった花はカライトソウだ。しかし霧のなかで、カライトソウは細い茎で花を支えられず
にぐったり、気の毒で写真を撮ることができなかった。このほかにも八方尾根に高山植物は
大集合していた。高山植物の女王コマクサはしっとりとして美しく気品を誇っているようだ。

ガスに包まれたハイマツ帯で雷鳥が出迎えてくれる。

五竜山荘までは鎖場があるが、スタンスはしっかりしているので全く心配はない。
大黒岳を通過し、白岳を下ると突然目の前に五竜山荘が現れた。

   

夕食後、小雨は止み、毛勝三山の右に忽然とオレンジに輝く太陽の出現に、登山客はカメラ
を片手に右往左往だ。
窓を開ければ、どっしりした五竜岳が目の前に聳えている。その姿に私は全身が痺れるよう
な感動で息を飲んだ。
明日は天気になるのだろうか、山の夕焼けに何度も騙されているから信頼できないと思いな
がら床に就いた。
やったね!!
五竜岳はモルゲンロートに輝き、ボリュームたっぷり威厳ある姿だ。
今日は念願の山頂に立つことが出来る。
絶好の登山日和に念願のコースを歩けるとは
ラッキーこの上ない


明日は再び天気は崩れると言う。今日は頑張って八峰キレットから鹿島槍ヶ岳を越えて冷池山荘を目指すことになった。
今回雷鳥は私達の前に何度も現れて、様々な表情で楽しませてくれた

子連れの雷鳥の恐ろしく警戒した鳴き声に親の執念を見せ付けられた。

五竜山荘からおよそ1時間で五竜山頂に到着。
雲海に富士山、南アルプス、御嶽山が顔を出している。
直ぐ目の前に剣岳、立山連峰、薬師岳、赤牛岳。
登った山並を見るのがまた楽しい。


北尾根の頭

  
       五竜岳を振り返る           剣岳を眺めながらの稜線歩きは最高!!


 
均整のとれた鹿島槍ヶ岳 右の肩に槍ヶ岳穂高が覗いている

       
鉄梯子や鎖のトラバースが現れ緊張する


コルに建つキレット小屋
トイレを借用したが、土足可とあるが、板張りの床は手入れが行き届いてとても綺麗で靴を脱がなきゃ悪いかな?
小屋の感じもよろしい、その筈皇太子がお泊り遊ばしたそうな・・・・・
うなづけましたよ
 
小屋裏では管理人さんが布団を懸命に干していた。

八峰キレットは北アルプスでも屈指の峻険な難所。一歩間違えばこの世から完全におさらばと言う所だ。
いよいよキレットの核心 部へ、心は昂揚する


通過してしまえばあら、こんなものだったの・・・

    バンザーイ!!
       鹿島槍ヶ岳北峰

標識がないのが残念
 一緒に前後して歩いた若い女性三人とご夫婦・・・・傍らで一緒にバンザイしています



北峰から南峰までの吊尾根は幾つもピークがあってかなりのタイムオーバー・・・
  
やっと南峰に到着、もうヘトヘトだった

鹿島槍ヶ岳南峰
稜線の周りにガスが立ち込め始めた
空に一筋の飛行機雲が現れ予報通り明日の天気は崩れるのかな?


冷池山荘近くで信州側はすっぽりとガスに包まれ、富山側から陽射しがあり思いがけない円形の虹の中にブロッケン現象が見られた。


長い長い今日のコースは冷池山荘でようやく終わりになった。

バリエーション豊かなコースで満足感充分な稜線歩きだった

明日は小屋の先の稜線を歩く


   


  


  

 
今日も可憐な花たちに慰めながら苦しい登りを助けられました
ウラシマツツジはもう紅葉し、雷鳥は羽をちょっと白くお洒落に染め始め山は秋の気配だった。


剣岳に沈む太陽


翌日は朝から合羽を着用し、土砂降りの中を扇沢へ向かった。
扇沢の流れは豪快で真ッ茶色に染まっていた。


扇沢のバスターミナルまで車道歩きは辛いものがあり、濡れた上着を着替え、1時間くらいタクシーで八方へ戻った。


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