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次第に傾斜はきつくなるが、四日前に甲武信岳を長
時間歩いたのが功をなしたか足の運びはすこぶる良
い。
午後は雷雨の予報がちょっと気になる。 |
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雪渓には以前は見られなかった落石がやたらと多く
上を見ればいつ落ちてきても不思議はない岩に恐
怖。葱平に到着しホッとし、ランチタイム。 |
チシマギキョウ クルマユリ
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アイゼンを外し、休憩後がやたらと足が重い。
遠くで雷鳴がした。
雷様!小屋に到着まで待っててお願い!
こんな願いもむなしくポツポツ降りだしてきてしまった
大急ぎで雨具を着たが雨は容赦なく雷様は
これまた大騒ぎを始めた
最初はびくびくしたが、少々の音には驚いていられない
打たれたらそれまでと覚悟した
村営頂上小屋は日曜の夜のためか宿泊者が少なく
混雑時は50人収容の部屋に我々6人でゆとりのスペースだ。
夕方、雨が上がり展望が素晴らしい
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白馬岳山頂を見る はるかに剣岳
明日の天気は、約束されたと思ったのが大間違いだった。
夕食は うなぎの蒲焼、肉じゃが、焼きナス、ポテトサラダ、九条葱のぬたなどなど
バイキングに満足しているうちに外の天気は怪しくなった
風雨は強く狂ったように激しくすさまじい音が響く
まさかこれが丸一日続くとは予期しなかった
翌朝目覚めると一層酷い天気だ
山岳警備員から稜線上は風速10〜20mだから危険と判断され
殆んどの登山者は小屋に足止めされてしまった
2日目は小屋に缶詰状態、談話室で読書、昼寝、お喋りし
明日に期待するしかない
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白馬鑓ヶ岳山頂
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3日目の朝
まだ悪天候はおさまらない。雨は止んでいるが風は相
変わらず衰えを見せず、よくもマア疲れず吹いている
ものだと呆れてしまう。
不帰キレットは危険と登山者全員コースが変更され
た。
濃霧の中、朝食を一番で済ませて我々は杓子岳、鑓
ヶ岳から鑓温泉へ向かうことにした。
杓子岳は巻き道にし、と言ってもガスって分からず通
過してしまったのだ。
キレットは無念だが、私はこのコースは初めてなので
長丁場だが少しも苦にならない。
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鑓ヶ岳からガレ場を下る頃、展望が開け、お花畑が現
れた。雪渓の脇にはイワカガミ、ミヤマキンポウゲ、
チングルマ、ニリンソウ、タテヤマウツボグサ、ハクサ
ンコザクラなど
大雪山と違う所はいろいろな花が一箇所に纏まってい
ることだ。
鑓温泉に向かう道は坦坦とした道かと思ったら、鎖、
梯子、雪渓も多くあってなかなか変化のある道です
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雪渓はまだ例年より多いようで雪解けの水が豪快に
谷を揺るがしている
小滝、大滝が岩肌を流れる様はとても言葉で表せな
い美しさと迫力だった
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この紅ガラの雪渓の下に鑓温泉があった
この雪渓は歩いているときはそれ程の傾斜は感じなかったが
はるかかなたから見るとエーッと驚くほどの急傾斜だった
ポッカリと口を大きく開けた大きなクレパスに引き込まれそう
鑓温泉で早目のランチタイム
露天風呂に男性の後姿が気持ち良さそうに
私たちは足湯のお湯に手だけ浸かり
時間があればここにお泊りもしたいが・・・・・・
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振り返るとはるか雪渓の上に先ほど休憩した鑓温泉の小屋が見える |
足元ばかり気にして、ふと見上げれば周りは絵のようなの景色が広がっていた
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小日向のコルへ登りあげる道は陽射しが強くなり、むっとした暑さに攻められてもう、ヘトヘト状態だった
コルから少し下った所から白馬岳が大きく望むことが出来た。
おーッ!! あの山頂から歩いてきたのだ!!
よくぞここまで来たものだ |
樹林の中のゴロゴロした道をとても七十歳と思えないTさんの足取りに必死で追いつきながら猿倉に到着した。
鑓温泉登山道口に到着ホッとしたメンバーたち
猿倉に到着と同時にカキ氷に飛びつく面々
カキ氷の冷たさが体中に溶け込み、今日一日の疲れが飛ぶようだった。
出会った花たち
ハクサンフウロ シロウマオウギ? タテヤマウツボクサ
テガタチドリ ウメバチソウ シロウマアサツキ
ジャコウソウ ハクサンイチゲ ハクサンコザクラ
ツガザクラ オタカラコウ イワカガミ
お花畑
大雪山と比較しては可哀想ネ
でも素晴らしいです
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