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いつも混雑の毛木平の駐車場は、平日とあってガ
ランとしている。
鬱蒼とした針葉樹の緩やかな道は千曲川の豪快な
瀬音が響き、あたりの空気はひんやりとさえ感じ
る。
歩きよい道に先頭を行くO氏は足の運びがすこぶる
良い。今日は長丁場だからゆっくり行こう!聞こえ
たのか聞こえないのか歩調は速い。 |
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次第に道は細くなるが沢音は快く、樹林の中は夏
の陽射しを感じない。予想とおり真夏日が続く今日
のこの山歩きは最高の山といえる。
ナメ滝の標識は11年前と変わらないブリキのゆが
んだ小さなものが木に取り付けられている。
千曲川信濃川水源碑に到着。標識から少し下った
所に水源があった。体中にしみ込むほど美味しい
水を充分に飲んだ。 |
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山頂に立つ頃、さっきまでの青空はすっぽりとガス
に包まれてしまった。山頂標識に記念写真用に見
事な椅子が作られてある。
時間は11時だ。これから三宝山へ下るとさいてい
5,6時間は要する。思案の末全員一致で周回コー
スに下ることにした。
山全体を針葉樹に覆われているので、花の姿は望
めない。 |
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相変わらず針葉樹の中をわずかなアップダウンをく
り返し三宝山に到着。下山の際、わずかな登りは辛
いものがある。 |
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ここからツガのの尾根を下るとコルに見上げるほど
の巨岩がある。これが尻岩だ。なるほどとうなずけ
るそれなりの岩である。 |
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この辺りかピークを幾つか越えるのだが、岩場に梯
子や鎖が現れるが高度感がないので心配はない。
尾根沿いにシャクナゲの木が多くなり、中にはまだ
花をつけている木もある。6月の中旬に十文字峠に
シャクナゲを見に来たとき、甲武信岳小屋は超満員
だったと聞いたがその筈である。
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武信白岩が急峻な頭を覗かせている。どう登るの
かしらと少々不安になったが山頂は登山禁止で左
の巻き道を通過する。その先の小ピークも左を巻く
ように行く。 |
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最後のピークの大山は露岩で展望が良く休憩に最
適である。ここまで来れば十文字峠まであとわずか
である。展望を楽しみたいところだが周りはガスの
中だ。 |
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あらー!ここにも尻岩があるの?
最後の鎖場を下りてシャクナゲのトンネルをくぐると
十文字小屋の屋根が見え、ホッと一息だった。
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十文字小屋は誰もいないのか煙突から煙もなく森閑としていた
その筈、八丁の坂に向かう途中で美人の女将が里から大きな荷物を背負って上がってきた
のだ。
十文字峠から毛木平まで疲れた足には遠く遠く感じられました
十文字峠へ
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