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 ルートバーントラック トレッキング

清流、滝、山上湖、高山植物物、山岳展望、そして苔むす
原生林、フィヨルドランド国立公園の自然の魅力が凝縮され、
全長41kmのコースを2泊3日で歩く。

 前夜、狭いホテルの部屋で慌て者の私は、スーツケースの止め金に左足を引っ掛けてしまっ
た。みるみる小指が丸々として、中指薬指が内出血してしまった。11時間も空を飛んで来たの
だ。ここで一人待っているわけにはいかない。登山靴に足を入れることが出来ない。痛みを堪
えてやっと履く始末である。ザックは3日分の食料と防寒具、シュラフで結構な重量だ。同伴の
頼もしき強者の好意も断り、足を引きずりシャトルバスの乗り場へ・・・・・



 シャトルバスは2時間くらい、山間部を走り、辺りは牧草地が果てしなく続く。日本の風景とは
全く異なっている

      
                   ハットの宿泊予約券
                 これが無いとハットに泊まれません
   日本の山小屋のように詰め放題でないから小屋は一人一人ゆったりとしています
ガイドウォーク専用のロッジはハットの近くにあり、外観も豪華です
勿論、ホテルと変わらないらしいです。しかも昼食付きです。
       



第1日  ルートバーンシェルター10:00→フラットハット分岐13:40→ルートバーンホールズハッ
      ト15:00   (泊)
  
ここからルートバーントラックが始まる
ルートバーン川にかかる吊り橋を恐々と幾つ
も渡り返す
秋の気配が漂い始めた樹林の中はまだまだ
みずみずしい苔、八ヶ岳を思わせる。道は殆
んど水平道である。ダブルストックに体を預
けるようにメンバーのスローペースに助けら
れながら森の奥に進む
 フラットハットの分岐を過ぎる頃、道は傾斜が
きつくなるが、登りは指の負担が少ないので、痛
みはやわらぐ。
 眼下に湿原が現れ、氷河を抱いた山が圧巻で
ある。
 突然、目の前にホールズハットが現れたと
きは、本当に嬉しかった。
 小屋の2段ベットにはマットが敷かれてあ
る。
キッチンは広くガス、水道は完備されてある。
 夜は少々寒かったのでダウンの上着、靴下
も2枚、ホッカイロを使用した
 トイレは水洗で快適です
 

ホールズハット


第2日  ホールズハット7:30→ハリスレイク11:10→シェルター11:15→
          マッケンジーハット15:30  (泊)
素晴らしい朝の景色が小屋のテラスから眺めら
れた。太陽に励まされてハットを出発。
 
 フィヨルドランドマウンテンディージーの株と花一輪

ディージーの花が山全体を飾っている頃は
さぞ、素晴らしいであろう
ハットからオーシャンピークを巻くように付け
られた道はまだ花が名残をとどめ、可憐な姿
で迎えてくれる。

ハリスレイク

山上湖のハリスレイクのシェルターからメンバー
の3人の強者ははコニカルヒル(1515m)へ向か
った
障害者の私は下りを思うと遠慮せざるを得ませ

ゆっくりとY氏と先を行くことにしました
ホリフォードバレーを隔て対峙するダーラン山脈
の大パノラマが素晴らしい
立ち止まり雲の流れに変わる景色に見とれま

尾根に上がると池塘が点在し、ここは秋の気
配だ
直ぐに三人の強者は追いついて来た





マッケンジー湖畔に立つハットが見えたときは、
ホッとしたが、ここからの300mの急な下りに小
指の悲鳴が聞こえるようだった
今回一番辛いところだった
ようやく平坦な道に変わるとここは日本庭園を思わせる苔むした道がハットまで続いる。
苔に覆われた原生林はまるで夢の世界にいるようだ。
森と湖にかこまれた♪♪マッケンジーハットは静寂で荘厳な雰囲気の中にあった

第3日 マッケンジーハット8:00→イヤランドホール10:50→ホーデンハット12:35→
      キーサミット13:15→デバイト峠14:20


トレッキング最終日、昨夜は若い女性の外人
さんたちで大賑わいだった。
ここは宿泊のチェックが厳しく、予約券のない
者は泊れないらしい。
朝靄の立ちこめる中、マッケンジーハットを出
発。

マッキンジーレイクの湖面に映す氷河

ハットを出発し、3時間くらいで森の中は大きな
漠音に包まれた。
落差170mのイヤーランドホールだ。水量が多
いときは巻き道を行かなくてならない。幸いにも
水しぶきを浴びながらも迫力ある滝の下を通る
ことがでた
ここからは平坦で快適な道が続いてホリフォード
バレーの素晴らしい展望を楽しみながら歩く。
小指に負担をかけないように歩いたためか、親
指が痛み始め、足全体に筋肉痛が始まりそう。
 
ホリフォードバレーの展望
 


ハウデンハットも湖のほとりにあって、絵のよ
うな景観です
数人の若いグループが太陽を浴びてのんび
りと休憩している。
こんなに美しい所を慌しく通過したくない。
私たちもかなりゆっくりと時間をとったが、シ
ャトルバスの時間に間に合わせなければなら
ない。






ハウデンハットにて
デバイト峠の途中のキ−サミットに立ち寄る。
分岐から往復1時間のコースだが、傾斜はきつい。山頂は木道が敷かれ池塘が点在し、展望は抜群だが周遊は20分ほどかかる。

 重いザックを背負った私に外人さんたちは分岐に置いて来れば良いのにとアドバイス。
 なんとなくそんなことを言ってるようでした。
OK−、サンキュウ、I’mトレーニング!
ニコッと笑った外人さんはガンバッテネ!
(ありゃ) ありがとう! 

バスの時間が迫っているので直ぐに引き返す。分岐に戻れば3人の男性諸君はちゃっかり待っているじゃないの。ザック頼めばよかたよー

無事にデバイト峠に到着。
一人ぽつねんと人待ち顔の青年と肩を抱い
てツーショット。ところが数分後、クラクション
も高らかにお迎えの車、現れたタンクトップに
ジーンズ姿の彼女と抱き合い、チュッと私の
目の前で、まるで映画のシーンのようだ。
(・・;)(・・;)  

シャトルバスでデバイト峠から再びクイーンズタウンに戻る。
シャワーで3日分の汗を流し、この日は疲れてもいたし、外食に決まり!!
海鮮料理と地ビールで乾杯!!  今回これが唯一の外食だった。
ホテルに到着は深夜に近い12時近くだった。
      

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