仏体山
833.2m
2008.2.17
コースタイム 市城駅駐車場8:15→宗福寺8:30→仏体山11:20〜12:00→名知久良山(岩平山)12:50→
790m峰13:30→770m峰14:25→青山山14:50→国道16:45→市城駅17:15
JR吾妻線市城駅に駐車し、国道353号を東へ登山口の宗福寺へ向かう。国道から左の奥に
仏体山の山頂らしき疎林の頭が覗いている。
国道脇に樹齢600年の天然記念物サイカチの大木がある。今まで何度もここを通っていた
が、気がつかなかったが歩きながらしみじみと眺めてみる。やはり歩くことは思いがけない発
見があるものだ。国道から左に入るとすぐに曹洞宗佛軆山宗福寺の大きな看板がある。
この看板からすると仏体山は山頂にご本尊があるのだろうか。
サイカチの大木 曹洞宗佛軆山宗福寺
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宗福寺の裏手に林道明神線、そこから山道
に入るのだがもちろん標識らしものはない。
いきなりの藪である。
こんな道を踏み分け進んで行くわけだが、道
は次第に斜度を増してゆく。
幸い雪がないので一安心だ。冬枯れの山は
何の音もなく、静かにジッと春を待っているよ
うに息を潜めている。
私達の声しかない。
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こんな藪を分け入る
落ち葉の急登が続くき、斜度はますますきつくな
る。山頂直下は「落ち葉の急斜面がこれ程長く
続く所は珍しい」とあったが、予想以上にきつ
い。四つん這いになれる斜面は良いが、トラバ
ース気味の道は足元がズルズルと崩れて、立ち
木は枯れてあまり頼りにならない。一瞬緊張が
走る場面があったが、先日の氷室山は滑っても
笑って済ませたが、今日は笑うどころではない。
一歩誤れば大惨事を招きかねない。
一歩一歩が緊張の連続だ。
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凍結箇所があり、リーダーの指示でアイゼン
を装着。
時折リーダーが先行し、偵察しながら安全な
ルートを探してくれるが山頂直下は等高線が
細かく覚悟はしていたつもりだが、結構な難コ
ースだ。ここを帰路に使いたくない。時間はか
かっても名知久良山へ行って欲しい。
ところがこれが予想以上の厳しさだったの
だ。
山頂は疎林の中、四等三角点があった。
リーダーお手製の標識の前で記念写真。
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昼食後、名知久良山へ向かう。今度は北斜面
に変わり、雪が深く風が頬を刺すように冷たい。
グッーと雪道を下り、小さなコブを越えると、更
に大きく名知久良山が聳え立つ。
ここも山頂直下は急斜面だが、予想よりずっと
楽に山頂に立つことが出来た。
山頂標識は岩平山と小さな白いプレートがあ
ったが、名知久良山の名は何処にも見当たらな
い。
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仏体山から名知久良山へ向かう
山頂直下の急登
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左が名知久良山、右が仏体山
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ここから青山山への道は比較的歩き良く、
時々古びたピンクのテープを見かけた。
振り返ると先ほど歩いた名知久良山から仏
体山が樹幹越しに眺めることが出来た。
青山山は三等三角点がある。
あと残りはわずかだ。予定より早く下山が出
来るかと思った。
ところがこの先が大変だった。今日参加のK
さんは以前ここからやはり難儀し、パニックに
なったらしい。
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名知久良山(岩平山) 青 山
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とにかく歩くことが精一杯、アイゼンが片方外れ
てしまったが、急斜面で付けることもしまう事も
出来ず、片手に持っているのも容易でなかっ
た。はるか下に里の風景が広がり住宅や国道
を走る車が見えているが、まだまだ遠いようだ。
足元が凍結しているので、一歩一歩アイゼンの
効きを確認して慎重に慎重に歩くことにする。リ
ーダーの胸中を思うとどうか全員無事に
下山できますようにと祈らずにいられない。
杉林を抜け、炭焼き釜を見つけたときはホッとし
て、緊張から解き離された途端に喉がからから
に渇いていた。
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国道に出て、ふと見れば寒々した空に上
弦の月が・・・・
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あの宗福寺の大きな看板 曹洞宗佛軆山宗福寺 がちょっと気になった
仏体山の山頂には祠もご本尊らしきものはなかったが、もしかして山全体が仏域だったのだろ
うか。厳しい表情は人間を寄せ付けない為かもしれないと・・・・私たち人間が土足で踏み荒ら
してはいけなかったのではないでしょうか
山があれば何処でも入り込んではいけないのかな?なんて考えながら途中の物産店の
味噌饅頭を頬張りながら、市城駅へ向かった。
そして、一番怖い山として、私の心に残る山の一つに追加になった。
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