常念岳〜蝶ヶ岳
1996.9.22〜23

 台風17号の影響で豪雨の中、午前4時G公民館で友人と待ち合わせ、M駅に集合場所に向
かった。
 大型バスで4時半、嵐の中をM駅を後する。関越道から上信越道へ、うつらうつらしているう
ちに小諸ICへ下りた。松本のドライブインで朝食を摂り、身支度を整える。

9:00 豊科に到着。バスからタクシーに乗り換えて、登山口に向かう。雨はまだ降りやまず、
  止む気配は感じない。

9:40 登山口に到着。全員が揃うのを待って、いよいよ登山道に入る。左側に沢音が大きく
響いている。樹林の中、はげしい雨である。昼食もゆっくり食べていられない。沢音はいちだん
と大きくなり、水量も多い。その沢を何度か渡り返し、道が沢から離れ急登に変わる頃、周りの
木々が綺麗に色付いてきた。道は更に斜度を増し、40数名の団体は前後の開きが大きくなっ
てきた。はるかに花崗岩の岩肌が見える。燕岳かもしれない。常念小屋まで1kmの標識に元
気付けられる。800m、500m今日の宿泊地まであとわずかになり、真っ赤なナナカマド、黄
色のダケカンバが岩肌に美しく映えている。ついに小屋の赤い屋根が見えた。
「着いたー!!」 小屋の二階に案内され、直ぐに着替えが始まった。皆、ザックの中までびっ
しょりである。私は厳重にビニール袋に包んできたので濡れていなかったが、友人は気の毒な
ほど濡れてしまっている。乾燥室は衣類や靴、雨具でいっぱいである。

 部屋で談笑していると、外は雨が上がり、下の町が見渡せると、伝令が飛んできた。大急ぎ
で外へ飛び出すと、雲の切れ間に槍の穂がすっきりと見える。みんなの歓声は凄い。

 この時でした。私の靴の紛失騒動があって、一時はどうしようかと思案しました。幸い、偶然
にも私の靴を持っている人を見つけ、難なくことが終わりました。以来、私は靴が一目で分かる
ように目印を付けることにしている。

23日 AM4:00 5時35分がご来光の予定だったが、雲が厚く5分遅れて東の空が赤く染
まり眩いくらいの太陽が雲間からのぞく。神々しいほどに素晴らしい輝きだ。

  

5:45 常念山頂へ向かう。大きな岩場をあえぎあえぎ、何処の山も山頂直下は厳しいものが
     ある
7:10 山頂へ到着。山頂は狭く写真もゆっくり写しているまがない。
                  
 
 山頂からは槍ヶ岳はもちろん、穂高連峰、笠ヶ岳、南に八ヶ岳、富士山、南アルプス、乗鞍
岳、御嶽山が連なり、台風一過の青空にくっきりと見える。昨日の苦しみは無駄ではなかっ
た。
 尾根の両サイドは鮮やかな紅葉である。稜線からずっと穂高連峰がお供してくれている。

          


 蝶槍を目指し、いくつかのピークを越える。途中にナナカマドのトンネルをくぐりぬけたり展望
が素晴らしい。
11:10 蝶槍ヶ岳に到着。
11:20 やっとのことで待望の昼食。穂高連峰はまだまだ一緒だ。下の涸沢もいくらか赤く色
     付き始めている。
13:00 蝶ヶ岳を出発し、三股に下山開始。美しい景色を胸に焼き付けて、急な斜面を駆け
下りる。道の脇にゴゼンタチバナの赤い実、ブルーベリーの青い実、イワカガミの葉も色づい
ている。沢音がし、麓が近いようだが、なかなか着かない。

16:30 やっとワゴンタクシーの待つ登山に到着。4番目のゴールだ。
   日帰り温泉で2日間の汗を流し午後10時40分M駅に到着した。





トップへ
トップへ
戻る
戻る



inserted by FC2 system