鹿島槍ヶ岳
2007.9.16〜17

コースタイム
   16日   扇沢登山口7:20→ケルン8:20→種池山荘10:50〜11:30→爺ヶ岳南峰12:35→中峰13:00→
         冷池山荘14:1(泊)
   17日   冷池山荘4:10→布引山→鹿島槍ヶ岳6:30〜6:50→冷池山荘8:15→種池山荘10:00〜10:50→
         ケルン12:20→扇沢駐車場13:25

久しぶりの北アルプス、なのに数日前から天気予報は雨模様だった。端境期の今、合羽着て
歩きたくない。雨であれば他の山へ行こう。ところが前日になり予報は良い方向へ変わっ。支
度をそれから大慌てで始める始末。


    登山口付近の駐車場は満車状態
少し上がった駐車場に空きスペースがありそ
こから登山口まで15分くらい歩く
柏原新道はアルプスの入門コース、歩きやすい
道と聞いていた。その如く、幅広の道はしっかり
と補修され桟道、石積みの道、崩落地のガレ場
は整備されまったく心配ない道だ。
次第に左に針の木岳が迫り出してきた。直下に
扇沢の駐車場が、前方に種池山荘の赤い屋根
が見え、扇沢の瀬音が大きく時折涼風が身体
を冷やしてくれる。
    
        ナカマドと背後に針の木岳
 
 遠くに見えた山荘が目前に現れ、あたりの
お花畑は秋の気配だ。ナナカマド、ゴゼンタチ
バナ、アカモノ、コケモモは真っ赤な実を付
け、チングルマはいっせいに果穂をなびかせ
これから長い厳冬を迎える。最後の輝きの一
瞬なのだろうか。
山荘に到着し、生ビールで乾杯!!
旨いの!なんの!
息の続く限りグッと飲み干してしまった

深い谷から雲が次々の湧き、雲の流れを見て
いるだけで、十分アルプスを満喫できそうだ。
自然の織り成す光景に目を見張り、変わりゆく
景色に深い感動を覚える。
爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳へ向かう稜線が伸びや
かだ。目前に立山連峰、剣岳の雄姿が現れた

     
       ウラシマツツジは真っ赤に紅葉
                     
    
 
爺ヶ岳の南峰、中峰を踏み、今夜の宿泊地冷
池山荘に向かった。
K、I さんは雷鳥の親子連れを見て満足の顔。

明日の鹿島槍ヶ岳が大きく目前に迫ってきた

端正な双児峰をずいぶんあちこちの山頂から
眺めただろうか。
その山頂をやっと明日踏めるのだ。
冷池山荘に到着し、外のテラスで一杯飲み始め
るとポツポツと雨が降り出してきた。
予報は夕方は雨とあったから仕方ないかと雨を
受け入れる。山小屋の団欒のひと時はゆっくり
と和やかに過ぎる。この時期は大分小屋もゆっ
たりスペースで宿泊出来た。それが狙いのポイ
ントでもあった。

  
   

冷池の小屋はこんなザレた処にあったのだ。
おーっ!こわっ!

雨はその夜寝付くまで音を立て降り続いてい
た。
      




        立山連峰と剣岳 

昨夜の雨は嘘のように山荘を出ると満点の星
空だ。

朝4時 ヘッドランプの灯りを頼りに鹿島槍ヶ
岳に向かった。途中の布引山の手前でご来
光を拝む。映り行く真の映像にジッと見入って
歩くことすら忘れてしまった。雲海を徐々にあ
たりを真っ赤に染め上げる太陽の輝きは何
度見てもこの感動は飽きることは無い。
2度とないこの日を精一杯生きよ、と力強く励
ましてくれるようだ。

昨日は雲に隠していた剣岳、立山は今朝はご
機嫌が良いのか朝日に染まり、一段と素晴ら
しい姿を見せている。


         鹿島槍ヶ岳山頂
北峰は時間の関係で断念したので、五竜の雄
姿を望むことが出来ず、心残りだった。
下山する頃、鹿島槍の稜線東側から雲が湧き
だし稜線をくっきりと分けていた。
   

  
       バックに鹿島槍の稜線
  

  
    
      チングルマはすべ果穂
 

      
          シラタマがひっそりと 

夏を彩った花たちは、来年また可憐な花を咲かせるため、静かに息を潜めてアルプスの厳し
い寒さに耐え抜かなければならないのだ。小さな花たちに心から頑張れ、とエール送りながら
山頂を後にした。


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