立山(浄土山・奥大日岳)
2006.8.20〜21

コースタイム 扇沢8:00〜室堂9:30  室堂10:00⇒浄土山(11:30〜12:10)⇒みくりが池温泉13:10
                    


         

室堂の名水玉殿湧水をペットボトルに汲み、観光客の間を縫うように浄土山に向かう。先発隊
のテント泊のパーティは雄山から浄土山へ向かうとの連絡を受け、私たちは室堂山経由で山
頂を目指すことになった。信仰の山、立山三山はこの浄土山、雄山、別山からなる。この三山
の山頂に立てば生きながらにして救われると言われ、江戸時代から曼荼羅にもわかりやすく
描かれているそうだ。無信心な私も三山のうち、まだ浄土山の山頂を踏んでないので、少しで
も極楽浄土に近づきたく今回参加した次第だ。
山頂直下の巨岩の重なり合う岩場はやたらと重いザックの為か、それとも一気にケーブルや
ロープウエイで高度を上げたためか今日は歩き始めから最悪な体調だ。
息は上がって足はよたよた、なんだか吐き気さえする。こんなことじゃ先が思いやられる。
ようやく、山頂に到着、ほっとした。テン泊隊と合流し、内田さんの差し入れのビールでまず乾
杯。浄土山2861mには標識らしきものが見当たらない。山頂は北峰、南峰とあり、南峰は富
山大学の研究施設がある。一時の団欒の後、みくりが池温泉で再会を約束しお別れだ。内
田、船津さんは雄山へ向かって行ったが、生憎いつの間にか山頂はガスに覆われてしまった。
私と岩上さんは一の越経由でみくりが池温泉へ向かう。

       
 私は二十数年前に雄山から別山を縦走し、まだ安物の靴で雷鳥沢の下りでつま先を痛めて
しまった。足を引きずり室堂ターミナルまでが辛くて泣きたいほどだった。
でも、素晴らしい展望に恵まれ、剣御前小屋から眺めた前剣の美しさに息を呑む思いだった。
あの時の感動は今も忘れることはない。

       
          トウヤクリンドウ                         イワイチョウ

みくりが池温泉は清潔感があり、食事、温泉、宿泊代も満足のいく旅館だ。
                    
                 ひと風呂浴びた後の一杯は最高(^O^)
   夕食の献立  

  身欠き鰊の煮付け
   かぼちゃとチーズのサラダ(干しぶどう入り)
   うざく
   なすのとりそぼろあんかけ
   ホタテの昆布〆とサラダ 
   牛のたたき
   えび入り豆腐ハンバーク 
    

8月21日 奥大日岳
コースタイム みくりが池温泉7:10⇒雷鳥沢テン場7:35⇒奥大日山頂10:00〜10:25⇒テン場12:30⇒みくりが池
      温泉13:00
窓を開けるとあたり真っ白なガスに覆われている。雨にも負けず奥大日岳へ 女性3人は
向かうことにした。出発の都合で昨夜から朝食はキャンセルしたので、持参のパンを手早く食
べる。登山口に向かう途中で雷鳥がお見送りをしてくれた。
 
         


危なげな木の橋を渡り、登山道にはいると、色鮮やかなクルマユリ、トリカブトの花に目を奪わ
れた。「奥大日は花がたくさんありましたよ」と昨夜食堂で隣り合わせの登山者から聞いてい
た。こんな天気だから展望は期待できそうもない。花に出会えるだけで充分だ。
尾根に出るまで30分の急登が続いたが、あとは穏やかな歩きよい道、お花畑に目を奪われた
り時折視界が開いて、周りの峰が現れた。足元の花たちはまだまだ夏の装いだ。ハクサンフ
ウロ、イワカガミ、モミジカラマツ、ミヤマキンバイ、キンポウゲ、イチゲ。チングルマは場所によ
り花盛りだが、もう雌しべが羽毛状になって朝露にきらきら輝き、花に劣らぬ美しい姿に変わっ
ていた。それにしても奥大日はチングルマに覆われていると言っても過言ではない。
  
       チングルマの実

 山頂までお花畑の緩やかな歩きやすい道が続いていた。昨日の足の重さは全く感じることな
く快適に山頂に到着した。山頂は40人位の団体で賑やかだった。大日に向かうと言う団体が
下りると私たち3人で静かになり、ゆっくり昼食をとりはじめた。そのときだ!。バシャバシャの
雨音と共に夫婦連れの出現。だんな様曰く「私は雨男だから」「えー、それならもう少し遅く上が
って来て欲しかったよ。」

 山頂からしばらく下ると、突然ガスが消え、目の前にどっかりとした剣岳の雄姿が現れた。昨
年歩いた峻険な早月尾根が連なりを見せているではないか。偶然にも今日のメンバー3人は
一緒に早月尾根を歩いているのだ。あの時途中の尾根で室堂平を眺めた記憶が甦ってきた。
ガスはどんどんあがり別山、立山、浄土山、噴煙たなびく地獄谷まで姿を現して感動の嵐はお
さまりが尽きない。
             
                        剣岳をバックに二人の満足な顔

 
   はるかに奥大日岳山頂                   地獄谷と雄山から浄土山

温泉三昧の留守隊の岩上氏から2時15分のバスに乗車予定の連絡があ急ぎ、下山する。
登山道で純白なタテヤマリンドウの群落を見つけ、その可憐で清楚な花に感動した。

  タテヤマリンドウ     
   クルマユリ 
   トリカブト  


 みくりが池温泉下の地獄谷から登りあげる石積みの階段に疲れた脚は、限界の苦しい
苦しい試練だった。 

温泉で慌しく汗を流し、室堂ターミナルにかけつけた。山頂の雨の中の昼食はコーヒーとパン、
空腹は当然のこと。ラウンジ評判のアルプスカレー(1400円)に3人が飛びついたのはいうま
でもない。
 これにフルーツが付いたのだが、カレーがテーブルに姿を現したときはフルーツはお腹の奥深くおさまってしまった。

 満腹感にご満悦の3人は遅れてきた岩上氏と共にツアー客にもみくちゃにされながら、扇沢
に無事到着。


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