幌 尻 岳
                                                 2005.8.12(前夜発)〜16
標高2052mの北海道、日高山脈の最高峰のこの山は100名山で唯一通常ルートで徒渉がある。ヒグマも生息するなんだか怖そうな山、100名山にこだわりの無い私は全く無縁の山と決め付けていた。ところがどうした訳か、徒渉に急に興味がわき機会があったら行ってみたい。

今回で3度目のあざれあ号乗船
すっかり船旅にも慣れて、展望風呂にゆったり入り
昼から生ビールに舌鼓、酔い心地も良く横になればうとうと
のんびりと船内でくつろいだ。

お盆の帰省客で満室状態の船内は子連れファミリーで賑やかだ。プールは子供たちで水しぶきが飛び、傍らで甲羅干しの若いパパたちの姿があった。


コースタイム 11日 19:30発⇒新潟港22:40
        12日 苫小牧港17:10⇒四風谷キャンプ場泊
        13日 四風谷キャンプ村6:20⇒平取ゲート7:45⇒取水口10:10〜10:35⇒渡渉開始点  
            11:05⇒幌尻山荘泊13:05
        14日 山荘4:25⇒命の水6:00〜6:10⇒幌尻山頂8:30〜9:30⇒命の水11:00〜11:10 
            ⇒幌尻山荘12:20〜13:00⇒渡渉最終地点14:20⇒取水口15:15⇒ゲート17:25
            道の駅"鵡川四季の館”泊
        15日 樽前山登山  七合目登山口9:20⇒西山分岐10:10⇒西山山頂11:05〜11:50⇒
            東山山頂12:50⇒七合目登山口13:45⇒支笏湖温泉入浴⇒苫小牧港17:50
        16日 新潟港15:30⇒市民プール

8月13日
 二風谷キャンプ場から車を走らせること1時間余り、平取ゲートに到着
既に10数台の車が並んでいた。半数以上が本土のナンバーだ。
身支度をしているうち、今回ほど気分が高揚したことはなかった。徒渉があるからだろうか、徒渉はまったく
私自身気にしていなかったのだが・・
     
           平取りゲート
  
         取水口
額平川沿いの林道を2時間余り、川の水量は少なめの為だろうか、緩い傾斜の道を快適に歩く。
尾根から急峻の崖を落ちる滝は迫力満点で、素晴らしい景観で魅了する。
取水口からいよいよ山道となった。川沿いの道でいきなりロープに縋り、急斜面を這い上がる。       
         
                                   渡渉開始地点

   
                       水量が少なくらくらく渡渉

何時かいつかと渡渉に胸は高鳴る。30分ほど山道を行くと川の淵に赤いテープがあり、川向こうにも赤い
テープが下がっている。緊張の瞬間だ。登山靴から地下足袋とその上にわらじを履き、水の中へ、一歩水
は少ないが流れは強い。思いのほか水は冷たくは無い。時々膝上に水がくると足がすくわれそうになる。
ストックを上流に刺し、慎重に進む。2〜3回も渡渉すると、すっかれ慣れて、ポチャンポチャンと水音に楽し
くなった。10数回これを繰り返すと、幌尻山荘は目の前だった。

   
      幌尻山荘         今宵の食事の支度に真剣   こんなにご馳走があったのにわたしにゃ
                                       ひとつ足りないものがあったのだ(;_;)
8月14日
3時起床し、私は少々安定剤が効いてぐっすり寝込んで皆より遅い起床になった。しばらくボーッとして食事
は何を食べたかわからん状態。
4:25山荘を後にし、山頂に向かう。山荘前から急登、急登の道、まだ目の覚めない体には過酷な道だ。
針葉樹の中をジグザグを繰り返し、ダケカンバの枝ぶりが見事に美しい林が広がっている。
やがて沢音がだんだんと遠ざかる頃、待望の水場“命の水”に到着。冷たく疲れを忘れるような旨い水だ。
再び、急登の歩き辛い道をグッと我慢し、登ること30分ほどで稜線に出た。
         
        命の水でホッと一息                     山頂に続く稜線 
ハイ松が生い茂る稜線からは北カールが緑の絨毯を敷き詰めたように美しく広がっている。素晴らしい展望
に足は止まってしまう。 ハイ松に足を取られながら北カールのふちを行くと、思いがけないお花畑が待って
いた。エゾフウロ、エゾシオガマ、鮮やかなエゾつつじ、イワギキョウ、エゾオトギリ、ウサギ菊、リンドウ、な
どなど。
山頂はカールの上に聳えているが、その勇姿はガスの中でなかなか対面できない。
    

         

  

  
                   
              


                         
         幌尻岳山頂                 我がハイキングクラブの標識を設置のリーダー

       
     残念ながら取り残した戸蔦別岳              お花畑の仲間たち

日高山脈の最高峰の山頂は重畳と続く山並みが果てしなく、目前の戸蔦別岳の姿が一際大きく見える。
十分に展望を楽しみ、山荘へ戻り、再び渡渉を繰り返し登山口に無事戻った。

    


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