杓 子 山
                                         2005.2.20

 数日前、テレビドラマで北海道の雪景色が映った。画面に映し出された雑木林のモノトーン
は私の心を惹きつけるに充分だった。足を痛めて以来、雪山と縁が切れてしまっていた。
そうだ、杓子山に行ってみよう。雪景色に出会えるかもしれない。
 私達を乗せたワゴン車は関越道を鶴ヶ島ジャンクションから圏央道へ入る。大垂水峠を越え
る頃はあたりは明るくなった。しかし、空はどんよりと雲が重く圧し掛かっている。これでは太陽
を期待できそうもない。折角の富士山の展望の山なのに・・・・。

 高崎5:00⇒猿橋⇒忍野八海⇒鳥居地峠9:05⇒高座山10:30⇒大権道峠11:45⇒
杓子山12:45〜13:30⇒鳥居地峠13:40   

 鳥居地峠までのアスファルトの道は除雪されてあった。
 しばらく履いていなかった冬用登山靴はずっ
 しりと重い。でも、この靴に慣れなければ冬 
山は駄目なのだ。何故って、この重い靴しか
 10本アイゼンは付かないからだ。
 今日はとにかくゆっくりと歩こう。   
 私が期待したモノクロの世界は何処にも見
当たらなかった。さぁこうなったら富士山をば
っちりと見たいものだ。されど、相変らずあた
りは、もやっとして晴れそうにない。唯一救い
は風が全くないことだ。今日は3月中旬の陽
気になるそだ。重い雲の下に富士山の裾野
が見えてきた。
 
  
高座山の山頂近くのカヤト付近から後ろを振り
返ると、富士山の全容が現れた。
これで空が青かったら、素晴らしいロケーショ
ンなのに、とオヤマノボクチの枯れ花にちょっ
と気取って登場していただく。
高座山からオオザス峠へ樹林の中を雪を掻
き分け、途中幾つかの痩せたこぶを越える。
「滑落注意」とあったのはこの辺りだろう。滑ら
ないように慎重にやり過ごす。私の苦手な嫌
らしいところだ。何時からか青空が広がりだし
た。
樹林を抜け、オオザス峠に到着。ここは不動
の湯から容易に入って来られるようだ。パラ
グライダーの起点でもある。
 
すっきりとした富士山が眩しい。やはり今の時
期の富士山は青空が似合う。そして、その右
に雪化粧した南アルプスの峰々がどっしりと姿
を見せていた。山頂に期待したい。
最後の急斜面の苦しい登りをじっと我慢し、
一歩一歩、山頂を目指す。汗が噴出してき
た。
 山頂は全くの期待はずれで、あたり一面ガ
スの中、がっかり。
  







                     
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