行道山
                                 2005.1.9(日)
                    (名草巨石群〜行道山〜毘沙門天)
コースタイム 市民プール7:00⇒名草駐車場8:45⇒大鳥居9:00⇒ 行道山登山口9:10
         ⇒昼食(11:45〜12:30)⇒馬打峠12:49⇒浄因寺(13:45〜14:00)⇒ 
         寝釈迦14:10⇒行道山(14:30〜14:35)⇒大岩毘沙門天15:15

昨年は大きな災害が多く漢字で表すと《》という字だとか、ところが私にとっても全く同じでし
た。1月に左足首を、7月に左膝靭帯を痛め二度も怪我に泣きました。6ヶ月ほど山行を断念せ
ざるをえなかった。ますます山は遠い存在となり、もう山歩きは出来ないと悲観的でした。そん
な時仲間達の温かい励まし、思いやりにどれほど慰められ勇気を頂いたかわかりませんでし
た。
 
 久しぶりの早起きは少々辛いものがありました。ところが集合場所に向かう車窓いっぱいに
茜色に染まった空、県庁のノッポビルの黒いシルエット、そして凛とした空気に包まれ裾野を長
く引く赤城山。そんな光景が妙に懐かしく心が踊るようでした。2005年の私の初登山に相応し
く天気が応援してくれているようです。
                       巨岩に建つ厳島神社
                 
 名草は、両毛線小俣駅から北へ藤坂峠を越えた集落のはずれにあった。駐車場にはきれい
なトイレが設置されていた。大きな鳥居をくぐり、緩やかな参道を行くと境内に弁慶の手割り
石、胎内くぐりのお供石などの巨岩があった。巨岩の上に建てられた厳島神社で今年の安全
登山と今年は災害のない良い年になりますようにと祈願した。この巨石群は以前から興味が
あったのだが、今回は残念ながら奥の院は省略することになった。再び参道を戻り、行道山浄
因寺まで10.2kmの標識のある登山口から薄暗い杉林の下をゆっくりと進む。一汗掻き体が
暖まる頃、明るい尾根に出た。すっかり葉を落とした木々の間から、すぐ目の前に赤雪山があ
った。「今度はあの頂に立とう」と思ったのは私だけではなかったようだ。尾根の左は杉林が不
気味に深く暗く、それと対照的な右は落葉樹が小枝の先まで穏かな冬の陽射しを浴び、明るい
雑木林だ。枯葉を踏みしめ、何度目かのアップダウンを繰り返した時、「あー、富士山だ!」の
声に前方を見ると真っ白に輝く大きな富士の山があった。何処の山頂から何度見ても富士山
は私達に感動と勇気を与えてくれる。ふと、東に目をやれば筑波山が二つの峰を仲良く並べて
裾野を広げていた。低山ながら、この辺りから眺めると、とても立派に見える山だ。陽だまりハ
イクの醍醐味、歩きながらのお喋りは尽きないが、日頃無口な私?も足とともに口も少々疲れ
てきた。風を避け日だまりを見つけて昼食の至福のひとときを楽しむ。隣に座ったYさんの煮込
みうどんの匂いがたまらない。私の目線は思わず、凝視。熱々うどんをゲットしたのは言うまで
もない。寒い時はこれが最高だ。
 昼食後、元気を取り戻し浄因寺にむかう。突然アスファルトの道路に出た。ここが馬打峠だっ
た。この峠の名の由来は幾つかあるようだが、昔はとっても険しく馬でさえ容易に進めず、馬
の尻を打ちながらようやく登ったという。今は広い道路を車が行き交いなんだか興醒めだ。
 駐車場に車を取りに行くYさんといIさんの二人と浄因寺で別れ、私達は行道山を目指した。
数年前私はこの浄因寺から織姫神社へ歩いたことがあった。その時断崖の上に建つ浄因寺
の境内の紅葉に見惚れたのか、長い石段の脇に石仏群に気がつかなかったようだ。
冬枯れの今日は3万体余りあるという石仏に惹きつかれた。しみじみ眺めそれぞれの表情の
豊かさに驚いた。この寺は関東高野山とも呼ばれ、栃木県の名勝1号に指定されている。寺の
右から急な坂をのぼリきるとすぐの岩場に50cmほどの可愛らしい根釈迦が横たわっていた。
袈裟丸山の寝釈迦を想像していると見過ごしてしまいそうだ.四十九院涅槃台のここはベンチ
があり、休憩にもってこいの場所である。小さなピークには《関東ふれあいの道》の大きな石柱
としっかりしたベンチとテーブルが設置してあり、山頂まで歩き易い道が続いていた。
                 
                       行道山山頂

 行道山山頂は方位盤があり360度の大展望、男体山はじめ日光、上信越、秩父連山の眺望
はばっちりだ。しかし先ほど見えた、富士山は厚いカーテンを閉ざして何処にも姿は見当たら
なかった。車を取りにいった二人との待ち合わせの時間が気になり展望をゆっくり楽しむ間も
なく、私達は先を急ぐ事にした。檜林の急な道を下ると、下のほうに車道が見え、そこから500
m先が終着点の毘沙門天の駐車場だ。グッドタイミングの入り口で二人の車と出会うことが出
来た。
 行動時間6時間に心配した膝の痛みはなく、日頃のトレーニングが効を成したか翌日も筋肉
痛は無く安堵した。焦らずゆっくりと山へ復帰したいと思います。
 2005年は私を含め、世界中の人々が《 歓 》の年になりますように・・・・・


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