開 聞 岳
                                       2004.5.3

薩摩半島の南端に半円形状の秀麗な山容の開聞岳を私は2度眺めたことがあった。
1度目は屋久島に渡るトッピ−の船上から2度目は友人と南九州を旅した長崎鼻からだ。
2度とも海からすくっと立ち上がったように美しい姿だった。いつかきっとこの山の頂に立ちた
いと思った。

 昨夜もなかなか寝付かれず、昨日に続き寝不足で体調はあやしい。
かいもん山麓公園は、色とりどりのテントが張られ、何かイベントが行われているらしい。
駐車場も多くの車で賑やかだ。
雨対策で身支度を整え、広い芝生を横切り、登山口に向かう。
公園を過ぎると2合目の標識が
あり、そこから山道に入る。U字
状に深くえぐられた道の両脇は
鬱蒼とした自然林が広がる。
      

5合目にベンチがあり、ここから長崎鼻、錦江湾の眺めが素晴らしい、と言いたいがあたりは
真っ白の世界だ。5合目を過ぎると山頂まで右にカーブして山頂を一周するような道なのだ
が、生憎の天気でただ一直線に歩いているようにしか判らない。巨岩が重なり合うところを渡り
歩く頃、雨は一段と激しさを増してきた。勾配は増して木の階段、ロープも現れた。昨日、祖母
山で会った人は、「開聞岳の方はここよりずっと楽ですよ」と言っていたが、そうでもないぞと思
いながら一歩一歩慎重に進む。急な岩場を登り上げると、右に小さな赤い鳥居があった。ここ
は、枚聞神社の上宮だ。疲れた足でやっとのこと、安全祈願をする。922mの山頂は大きな
石がゴロゴロしていて、360度の展望は全く悔しいほど何も見えないのだ。幸いなことに雨が
止んで、休憩できたことだ。

                 



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