黒 姫 山    2003.9.23

             

 大橋林道(7:20)−新道分岐(8:20〜25)−しらたま平(9:50〜10:00)−山頂(10:3
5〜11:35)−黒姫乗越し(12:20〜12:30)ー七つ池(12:50〜13:00)−峰の大池(1
3:05)−西登山口(14:35〜14:40)−大ダルミー新道分岐(15:25〜15:35)−大橋登
山口(16:30)

 数年前、スキー場から入ったが、スキー場が言の外の急登で、体力をすべて使い果たしてし
まった。小泉新道を歩き始めて頃は、既に12時を過ぎてしまい、止む無く下山した。
 今年再び、あの端正な山容が気になりだした。最初の予定日が雨で中止。次回が、登山口
で降られ古池を廻り、新道分岐で林道を下った。今回は、台風一過の天気に三度めの挑戦に
なった。
 今日は、天高く羊雲がたなびき、大橋林道のゲートを抜けると、少しでも早く山頂へ立ちたい。
はやる気持は格別の思いがあった。唐松林の続く林道を分岐までしぜんと早足になった。後ろ
のほうで「早すぎるよー」とすぐにパッシング。そうだ私は今日はリーダーなのだ。50分位で分
岐に到着。右は種池へ、左は大ダルミへ、私達は直進する。ダケカンバの林の中、歩き易い
道がつづいている。
 しばらくして、振り返ると樹幹越しに北アルプスの山並みが見えた。これは山頂の展望に期
待できるぞォ!まもなく、岩の露出したしらたま平に到着。そこからは戸隠山の奥に北アルプ
ス、雨飾山、焼山、火打山、眼下に先日歩いた古池、種池が、左に野尻湖そしてその上に飯
綱山、すばらしい展望に飽きることはなかった。しらたま平から山頂まで30分の稜線歩き、な
んと気分がいいことだろうか。いつもは参加の大半は女性だが、今日は珍しく男性が多い。な
ぜだろうか。リーダーに惹かれてかなと、思いきや、そんなことはない。黒姫山の山名だと思っ
た。男性はやはり姫に弱いのだ。

 しらたま平から天に導かれるように青空に向かって歩くと山頂はすぐだった。既に大勢のハイ
カーが展望に酔いしれていた。北アルプスはもちろん、御嶽山、八ヶ岳、すぐ脇にうっすらと富
士山までが、ずっーと左に新潟方面の山々苗場山などが見えた。山座同定に納得してから、
至福のひととき。下山は天気に誘われて、黒姫乗越を廻り、七つ池に下りることした。
 
 今までの登山道とは全く違って、網の目のような木の根の上を渡り歩き、歩きにくい道だっ
た。乗越しでは、小泉新道からの登山者が、疲れた様子で休んでいた。
 七つ池は湿原に小さな池が点在する火口原で、周りを取り巻く山の斜面はダケカンバの白い
幹が美しかった。
  
           七つ池                       ミヤマリンドウ

 大池からの道が悪路と聞いていたが、想像以上の道で、湿って苔むした巨岩や、木の根を
渡ったり、迷路のような道だ。時々登山道を見失ったが、後ろにはベテランがばっちり付いて
いる。なんと心丈夫なことだろうか。西登山道の分岐を過ぎると歩きやすくなり、大ダルミ付近
は大きな葉の水芭蕉が見られた。道端に、しつこいほど「戸隠の竹細工に使用のため筍採り
を禁止する」の立て札を見かけた。途中の道端で、竹細工の職人さんだろうか座り込んで、器
用に竹皮を剥いていた。少しでも運ぶ荷を軽減する為らしい。
 新道分岐から種池へ下りる予定だったが、皆疲れた様子だったので、8の字縦走は諦めた。
帰路は悪路だったが、念願の黒姫山をすべて、踏破したような満足感で私の心は爽やかに澄
み切っていた。
 

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