紅葉の涸沢 (9月28日〜29日)
28日 上高地バスターミナル(8:05−8:25)〜明神池(9:10-9:50)〜徳沢(11:45−12:40)〜横尾山荘
(13:50)泊
29日 横尾山荘 (5:25)〜本谷橋(6:30−7:00)〜涸沢(9:00−9:30)〜屏風のコル(11:10)〜
徳沢(15:00)ー明神(15:40−15:45)〜上高地バスターミナル(16:30)
天気予報は土、日は雨に変わった為参加者は半減して7名になっってしまった。今回はテント
山行、CLは私だ。生憎の天気でCLは不安を抱きかかえながら不安でいっぱいだった。
前夜発を当日発に変え、朝4時に沢渡に向かう。上高地は想像通りでかなりの降りであった。
メンバーの気持ちは温泉宿に向いていた。上高地散策で帰ろうと思ったが、もしかしてこの雨 で横尾山荘がキャンセルで空き室がなかろうかと問い合わせるとラッキーなことに予約オーケ -となった。これが今回の山行の大事なポイントとなったのだ。
その夜は満天の星空に人工衛星まで見ることが出来た。
翌日は、5時25分薄明るくなった道を涸沢にむけ出発。、色づき始めた屏風岩の迫力ある景
観を楽しみながら、本谷橋で朝食を摂った。涸沢に近づくに従い、あたりは紅葉は色鮮やかに なり、青空が広がってきた。ナナカマドは、これ以上の赤はないとばかり赤く、ダケカンバの黄 色、這い松の緑、息を呑むような景色である。昨日までの天気が嘘のようである。やがて、石 のゴロゴロした涸沢カールに到着。テント場は数えるくらいのテントしか見当たらず、静かに穂 高の山々が見下ろしている。白い岩肌と紅葉のコントラストは何処も絵になる風景である。ゆっ くりと涸沢小屋のテラスで生ビールでOさんの誕生日を祝福する。カールを見下ろしても人影は まばらであった。なんと贅沢な時間であろうか。数日前から山行を中止にしようかと悩みぬいた 結果の今、わずかな期待を最後まで捨てず良かった!!小屋のおばさんがたっぷりと注いで くれたビールは格別だった。
涸沢でお誕生日を迎えたメンバーを祝う
帰路は、パノラマコースを徳沢に下りることにした。
ところが、涸沢から数十人の団体のあとになってしまい、抜くに抜けず時間のロスが多くなって
しまった。
登山道は荒れていて、斜面に取り付いてあるザイルは、あてにならない程危なっかしく、屏風
のコルまではアップダウンの険しい道が続いていた。コルからは槍ヶ岳の端正な姿を望むこと が出来、反対側は梓川がはるか下にゆったりと見えた。周りの景色は、私たちまでも染まりそ うな色鮮やかな紅葉が広がっていた。そこから、徳沢までは急な長い下りが待っていたが、休 憩のガレ沢の昼食の煮込みうどんに舌鼓。
仰ぎ見る前穂の東壁の迫力、美しい自然が創りだすこの一瞬の景色に疲れも薄らぐようであ
った。
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