燕岳(北アルプス) H14.7.13〜14
アルプス三大急登の一つ合戦尾根は、想像通りの長い長い急登が続いた。上に行くほどに信 濃富士と呼ばれる有明山の稜線がぐんぐんと近づいてくる。各ベンチは、休息にもってこいの 広い場所で、大勢のハイカーでいっぱいであった。途中、合戦小屋名物のスイカを思いなが ら、重い足を元気付ける。富士見ベンチを過ぎ、小屋に到着。皆ザックを置き、スイカにかぶり つく。さすが評判のスイカとあって、汗を出したあとだけに、味は格別だ。食べ終わる頃に雷雨 に見舞われ、昼食後しばらく、足止めとなった。ところが雨は、本降りとなり止む気配もなく、仕 方なく雨具の着用となった。カラフルなレインウエア-の列が、白い闇の斜面に鮮やかに映え る。足元には、コケモモ、ゴゼンタチバナ、イワカガミ、マイヅル草、しゃくなげと可愛いい花が
勇気付けてくれる。合戦の頭からはるかかなたに燕山荘が見えたが、あとは、何も見ることは
出来ない。別館に案内され、濡れた衣類を乾燥室に持ち込んだり、小屋の中は、騒然としてい る。夕食後、小屋の主のホルンの音色にうっとりと聞きほれ、アルプスの山上の夜を楽しん だ。
翌日は、北燕岳の途中のコマクサの群生地に向かった。昨夜から強さを増した雨の中、花
崗岩の風化した登山道の脇に奇岩が現れた.写真でよく目にする光景だ。晴れた青空の下で アルプスの雄大な景色を見たかったのに・・・・ザレた急斜面の一面に高山植物の女王のコマ クサが風雨に耐えながら、けな気に咲いていた。このあたりから、晴れていれば槍の穂が見え るらしいが、一時のガスの切れ間もなく見ることは出来なかった。
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