エベレスト街道 その3

ナムチェ〜タンボチェ〜ディンボチェ

ナムチェで高度順応のため2連泊しました
11月11日  ナムチェを8時出発しタンボチェへ向かう     



カラパタールから下ってきた日本人5人グループ
からのアドバイスで食欲不振はボイルポテト、ゆで卵が
いいですよ。
早速今朝のメニューに登場。
依然として食欲は無いが気分は悪くは無く
歩行に関してはコンディションは良く
日本の山とは比較出来ないほど歩きやすい。

5人グループは山歩きは殆んどしていない人が
半分ほど、気張らない人がエベレスト街道は
強みのようです。ビスターレ(ゆっくり)に歩くから・・・・・
でもメンバーの内二人はゲーゲーと吐きながら歩いたと言っていました


ホテルの近くの店の前で
黄色のマフラーをし、足踏みのような踊りを舞って
居る集団がいた。
何かよくわからないが托鉢のようなものかな?

今朝はジャポニカ米のおかゆとスクランブルエッグで
少し力が入ったかな。



今日も雲ひとつ無く紺碧の青空が広がっています
ナムチェの急な石段を登り、トラバース道を快適に
歩く。前方に神々しいヒマラヤの嶺々、
ここからはトレッカーが少なくなります


はるかに寺院が見えます
エベレストが次第に大きく荘厳な輝きで
迎えてくれます、


小さな寺院で休憩。
背後にエベレスト、ヌプツェ、ローツェが素晴らしい!
此の展望で充分です

不思議なのは行き会う外人さんたちから私がサングラスしていてもマスクをしていても「こんにちわ」って挨拶をされます。中国人も大勢居るのに何故?


石が敷きつめられた生活街道は広くて展望が良く
峠で此の道を作ったと言う人が寄付金を募っていたそうです
帰りに少し寄付しようと思いましたが
帰りは残念ながら此の道を通ることが無かったのです

何故ってあとのお楽しみです


キャンジマのロッジ
小さなロッジにみやげものの販売してしています



長い吊り橋の下にドウード・コシの流れは急流なのか
勢いが物凄い!


吊り橋は渡り終わるころが急で息が切れそうです

ブンキテンガのアマンダブラムロッジでティータイムをしていると通りがかりの日本人のA夫妻が親しみやすい
笑顔で話しかけてきました。二人はゴーキョ・ピークから下ってきたそうです。私が少々バテ気味なのをみて
自分もゴーキョまで雨、風の中をダイアモックスを使用し
トイレが大変だったが高山病にならずに済んだから
飲用したほうが良いと・・・・なければ上げますよと
親切にアドバイスをしてくれた

私はダイアモックスを持参していたので
やはり飲み始めようと思いました


ナムチェからドゥード・コシまで250m下り
そこから670m登りこみます

大きな角のゾッキョも急勾配はきついのでしょうか
通過を待ち、こちらは休憩できるので
「どうぞ、ごゆっくり」


これはヤクの糞を乾燥させて燃料に使うのだそうです


急坂を登り、やっとタンボチェに到着です
ここには大きな寺院があります
エベレスト山頂を目指した植村尚巳さんもここで
安全登山祈願をしたようです


此の周辺で一番大きな寺院(ゴンバ)

今日は一年一回満月の日に開かれるお祭りマニリムド
ゥです



エベレストの夕景(星野氏撮影)  


ロッジの前からも贅沢な展望が広がっています

今日は私のエネルギーの限界でとっても疲れました
ベッドに横になりたい

明晩は仮面の踊りがあるそうなのでここに連泊して
引き返したいと思いました

ガイドのカイラさんは次のビンボチェまで行ってみましょうって・・・・・


右にアブダブラム(母の首飾り)が左のエベレストを
引き立たせています


寺院では権威のありそうな僧侶が祈祷してくれて
黄色のマフラーを掛けてくれます
料金は500Rだそうです

此の中庭で明晩仮面の踊りが行われるらしいです

熱心な信者たちが列を作って順番待ちしていました
                 

              11月12日  
                 今日は珍しく曇り空です
                 白い闇に包まれまわりの山は姿を隠しています
                 コーンフレークをやっと口に流し込み8時にタンボチェを出発します


タンボチェから1時間ほど吊り橋を渡ります
その後は九十九折れの急坂を登りますが
タンボチェのお祭りに行く若者が晴れ着姿で
足早に下ってきますバンボ地


二時間くらいで荒涼としたバンボチェに到着

ティータイムはレモンティ

今、思い出しても不思議なのは食べなくても
お腹が空くことがなく、よくも歩けたものだと
言うことです

あの素晴らしい絶景が私を勇気付け励まして
くれたからでしょうか
夢遊病者のようにトレッキングに嵌っていたようです


右側が切れ落ちて深い谷です
サミルは時々咳をしていますが
乾燥した砂煙には私も喉が痛くなってきました



ショマレでランチタイム
さすが4000mを越えると風は冷やっこくて
肌寒さを感じます

辺りは雲が低く垂れ込めてエベレストもアマダブラムも
すっかり姿を隠してしまった


これがヤクです
毛がふさふさして温かそうです
大きな荷物に坂道を下る時は人間と同じに
慎重にスタンスを見定めています


ドウード・コシ川の支流イムジャ・コーラの沢音を聞きながら歩きます


イムジャコーラの瀬音は高く豪快な流れです



森林限界を抜けているので草原状の広々している
薄日が射しただけでも体がぬくぬくして気持ちよい。


はるかにディンボチェの村が見えますが
平坦な道はなかなか辿り着けません


やっとディンボチェに到着。
広い村でロッジまでが遠く感じた。


此のロッジも狭いながら清潔感があって良かったが
トイレは外まで行かなくてはならない。
しかも水洗と言え自分で手桶で水を流すのです


昨夜のタンボチェはとっても疲れたが今日は気分も良く
明日はロブチェへ行けそうだ

ところが翌朝、私は意識障害に陥って酸素マスクをされていたのです
一体どうなってしまったのでしょう
救助ヘリコプターの要請したらしく皆心配顔をしています
1時間くらいで体を動かせる状態になり
そろそろと靴を履きテラスに出てみた

目の前にヒマラヤ襞が鮮明に目に飛び込んだ
此のヒマラヤ襞を見れば潔く撤退しても悔いはありません
頭はモヤッとしていましたが此の絶景は生涯忘れることは無いでしょう

ヒマラヤ襞

同行の星野氏撮影

ヘリポートまで下って同行の女性3人とヘリコプターで
ルクラまで運んでもらいました
ルクラの飛行場から病院へ出迎えのガイドのインデラさんに
支えられ診療に向かいました

診察代、薬代、救助ヘリは海外保険の適用になりました

反省点
ダイアモックス使用は尿を出し、夜熟睡させないため
私は昼間排尿があるのでそれで良いと思い
夜は睡眠導入剤を飲用し、これが逆効果だった

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